診察するお医者さんの表情が「おやっ」という感じになり、
「あ、もう5センチ開いてるから、分娩室の準備するから、そしたらお産にしましょう。」
と、言い、横にいる助産婦さんにも指示を出した。
わあ、ついに分娩室だあ、と気持ちが明るくなる。
意外に早い出産になるかもと、期待に胸が踊る。
分娩室で待ち受けていたのは、ララの出産のときの、忘れていた凄まじい記憶の再生だった。
まず毛の処理、お小水を取られ、陣痛促進剤をセットされる。
たちまち、恐怖の記憶が蘇り、足がガタガタ震え出してしまう。
「足をちゃんと開かないと震えちゃうよ!」
と叱られる。思わず、
「すごい恐い」
と、横にいる看護師さんに不安をもらしてしまう。
私の不安を取り除くためなのかどうかわからないけど、やたらと、助産婦さんたちが明らかに
この状況とは関係のない雑談を繰り広げていたのが気になってしまった。
飲み会やパーティーの話を楽しそうに話している。
私の陣痛がくるたびに、話を中断して
「腰を上げない!お尻をつけて!」
「足は開いて、痛いからって閉じちゃダメ!」
「そんなに痛がってたら赤ちゃん苦しくて出て来られないよ!」
と罵声が飛んでくる。
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