昼近くに助産婦さんがやってきて、
「破水して長時間たっちゃうと赤ちゃんが危険になっちゃうから、
午後から陣痛促進剤を使いますね。」
と言う。
それだけは避けたかった。ララのときの悪夢が蘇る。
これはなんとしても自然な良い陣痛を起こさねば。
昼ご飯を食べ終わるとすぐ、歩き始めた。
陣痛がくると手すりに両手でしがみつくようにして、
前屈みになって、フーフーフーと息を吐いて痛みの山をやり過ごした。
廊下を3往復するごとにかなり強い陣痛が一回来るようになった。
廊下では出産を終えた人、見舞いにくる人達、清掃のスタッフ等
様々な人々が行き交う。
特に出産を終えた患者さんたちは、とても眩しく見えた。
いいなあ、私も早くそっちサイドに行きたい。
強く思うほど陣痛がくるのが待ち遠しくなった。
フーフーフーと息を吐きながら、赤ちゃんが下りてくるイメージをした。
助産婦さんから
「明るいうちに産みましょうね」
と声をかけられる。
できればそうしたい。
(後日に続く…)
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